FUJIFILM FinePix X100のファースト・インプレッション(その1)

X100はまだたった2日間使っただけ。機能や使い方を十分理解しておらず、以下のファースト・インプレッションには間違っているところがあるかも知れません。もし間違いや便利なTIPSがありましたら、ご指摘・ご教示よろしくお願い致します。

X100の評価ポイント

X100を受け入れられるかどうかは、周知の価格の高さ以外には次の3点がポイントだと思う。

  1. コマンドダイヤルの使い難さ
  2. フォーカスリング(=MF)の使い難さ
  3. 点光源のフレア

上記の欠点と、以下の魅力のトレードオフの判断が各人のX100の価値を決めると思う。

  1. 描写の素晴らしさ
  2. 高感度特性
  3. EVFの使いやすさ

あと以下の点も忘れずに書いておこう。

  • 露出はやや高めに感じる(GR Digital IIIでもそう感じる自分だが)
  • OVF/EVFの切り替えは面白い、楽しい!
  • AWBは非常に優秀

今回はマイナス・ポイント3点について。

(1)コマンドダイヤルの使い難さ

コマンドダイヤルの使い難さが、このカメラの良さをかなり打ち消してしまっている。コマンドダイヤルの外枠の出っ張りが操作の邪魔で仕方がない。

軍艦部のダイヤルの質感はLEICA X1より上。X1のようにカバンの中で数値が勝手に変わってしまうこともない(それが当たり前なんだろうが)。

シャッタースピードダイヤル、露出補正ダイヤル、シャッター横のFnボタン、前面の「巻き戻しスイッチ」もどきのファインダー切替レバー、後面のAFのエリア選択ボタンはどれも使いやすい。

だから殊更コマンドダイヤルの使いにくさが気になる。削ってしまいたい!有償でもいいので、ここだけ仕様変更して交換して欲しい。

(2)フォーカスリング(=MF)の使い難さ

・フォーカスリング

絞りリングの爪が邪魔になり、フォーカスリングが回し難い。それに加えてフォーカスを合わせるのにNOCTILUXより大きくリングを回さないといけない(AEL/AFLボタンで予めフォーカスを合わせておけば焦点を合わせる助けにはなるけれど・・・)。それからフォーカスリングを回してから、ピントがそれに追随までにラグタイムがある(気がする)

・MF

フォーカスチェック(拡大表示)機能は便利だが、ピントの山が今ひとつ掴み難い

上記2点から、自分にとってX100は積極的にMFで使うカメラには成り得ない。
AFは「オートエリア」(画面内のコントラストが高い被写体に自動的ピントを合わせてくれる)だと時々もたつく。しかし手動でピントをあわせるエリアを決める「エリア選択」にしておけば、スナップでも十分使える速さと精度だ。とは言え、コントラストが低いとピント合わせができないようなケースも時々あった。

結論:AFで使うか、絞って被写界深度を深くして焦点固定のMFでスナップを狙うか

(3)強い点光源のフレア

画面の中央以外(時にはフレーミングの外でも)に強い点光源があると

  • 開放時はエアスプレーを散布したような
  • 絞った時はレンズを重ねたような

それぞれ特徴的なフレアが出る。光源があまり強くない時には

  • 光源に丸い像が重なるフレアが発生

フレアの参考例

    下の3枚はほぼ同じ条件で絞り値を変えて撮影(F2.0、F5.6、F8.0)。

    オールドレンズならフレアを味として使うこともできるだろう。しかし最新のFUJIFILMのフラッグシップモデルにおいてはこのフレアは大きな弱点だと思う。
    ただしX100では、EVFで撮影前にフレアを確認できるのがせめてもの救い。
    X100はフードは別売りだが、このフレアの発生頻度を考えるとフードも同梱して欲しい(フードも品薄だったようで、注文してあったのを本日ようやく入手)。
    そうだ、EVFが使えるのだからPLフィルターを使ったら効果を確認して軽減できるだろうか(無責任・未確認)。

    その2に続く